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非鉛圧電材料 KNN薄膜のMEMSファンドリサービス対応を開始

MEMS Infinityが、住友化学提供の非鉛圧電材料 KNN(ニオブ酸カリウムナトリウム)薄膜のMEMSファンドリサービス対応を開始
RoHSREACHESGに応えるPbフリー圧電MEMSデバイス開発を支援

 住友精密工業株式会社MEMS Infinity(本社:兵庫県尼崎市)はこのたび、住友化学株式会社(本社:東京都中央区)提供の非鉛圧電材料KNNPotassium Sodium Niobate:ニオブ酸カリウムナトリウム)薄膜のMEMS加工に対応したファンドリサービスを開始いたしました。KNN薄膜は鉛を含まない高機能圧電材料として注目されており、環境規制の強化や企業のESG方針に応える材料選択肢を拡充するものです。

【背景】
 欧州を中心とする RoHSREACH 規制の強化や企業のESG/サステナビリティ方針の推進により、鉛を使用しない圧電デバイスへの要求は年々高まっています。さらに医療、バイオ、ウェアラブルといった分野では、非鉛であることが材料選定の前提となるケースも増加しています。KNNは、鉛を含まずに優れた圧電応答を示す材料として期待されていましたが、薄膜化とMEMS加工の難度が高いことが実用化の課題でした。

【技術特長】
 本サービスでは、住友精密工業MEMS Infinityがこれまでに多数の圧電MEMSデバイス開発で培ってきた薄膜加工技術、および量産ジャイロセンサ開発により蓄積した圧電材料の微細加工ノウハウを基盤に、パターニング、エッチング、リリース工程まで一貫したMEMSプロセスで対応します。これにより、住友化学提供のKNN薄膜を用いたアクチュエータ・センサなど各種圧電MEMSデバイスの開発・製品化を支援する体制が整いました。

【主な提供価値】
RoHSREACHに準拠した鉛フリー圧電デバイスの開発が可能
・医療・バイオ・ウェアラブル向けに求められる材料適合性(生体影響低減)が向上
・加工難度の高いKNN薄膜でも、設計を含むMEMS一貫プロセスで対応
KNN薄膜は住友化学株式会社よりご提供
・高アスペクト比構造や微細加工など、圧電MEMS固有の加工要求にも対応

【コメント】
MEMS Infinity 部長 竹本 剛士は次のように述べています。
MEMS Infinityは、圧電材料の選択肢を広げることで、環境規制が強まる市場や医療・ウェアラブル分野の新しいデバイス開発を後押しします。KNN薄膜を用いたMEMS加工の対応開始により、お客様の製品化検討にさらなる自由度を提供できるようになりました。今後もパートナー企業との協調を通じ、Pbフリー圧電材料の実用化と適用領域拡大に取り組んでまいります。」

▼PDF資料はこちら

MEMS Infinityについて】
 MEMS Infinityは、各種産業向けMEMSセンサー・アクチュエーターの開発および量産に特化したファウンドリ部門です。兵庫県尼崎市に位置し、20,000平方フィートのクリーンルームを備えた製造拠点では、150mmおよび200mmウェーハ対応のファブ設備を活用し、高性能PZT薄膜成膜およびシリコンDRIE加工を含むプロセスを提供しています。MEMS Infinityは、住友精密グループが30年以上にわたって展開してきたMEMS製造技術のノウハウを継承・拡張し、ISO9001認証を取得した信頼性の高い量産プロセスにより、高品質かつ環境に配慮した製品提供を実現しています。
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【住友精密工業株式会社について】
1961年設立の住友精密工業株式会社は、精密技術と製造サービスを提供するリーディングカンパニーです。MEMS関連では、設計装置、プロセス開発、ファウンドリ製造、テストまで一貫したサービスを提供しています。すべての業務において誠実さを重視し、技術革新を通じて持続可能な社会の実現を目指しています。
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