FAQ よくあるご質問

MEMS

MEMSとは何ですか?

MEMS:Micro Electro Mechanical Systems(微小電気機械システム)の略で、Siウェハ等を使った半導体生産にて開発・確立された微細加工技術を駆使・発展使用することにより、2次元集積回路(LSI)ではない3次元機械構造物として製作されるデバイスです。

ジャイロ

MEMSジャイロの動作原理を教えて下さい。

当社のMEMSジャイロは振動式と呼ばれ、シリコンのリング状の振動子が0,90,180,270度の方向に一次振動しており、その状態で角速度(回転)が印加すると一次振動から45度ずれた方向に角速度に比例した二次振動が生じ、これを読み取ることで角速度を計測します。

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加速度センサは、バネ上に吊るされた重りが変位する原理で動作します。取り付けられているものが加速すると、重りは慣性のために静止したままになり、バネが伸びたり縮んだりして、検出され対応する力が発生します。この伸縮をシリコンで形成された櫛歯電極の可動電極と対向する固定電極の間の静電容量の変化で検出します。

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当社のジャイロはシリコンのリング型共振子を楕円になるように共振振動させ、そこに発生するコリオリ力を元に角速度を得ています。一般的なMEMSジャイロは小型かつ安価であるメリットを持ちますが、外部から衝撃等の振動が発生すると共振振動が外部の振動によって乱されて誤った出力をすることがあります。一方で、リング形状の場合はリングの振動が外部の振動によって乱される量が非常に小さいため、振動や衝撃に対して非常に優れています。

当社のジャイロは長時間測定しても角度のズレが小さいことが特徴です。その特徴を出すためにジャイロには様々な誤差を低減するためのMEMSデザインに当社特有の工夫が含まれています。

当社のMEMS式ジャイロは独自のリング形状で、MEMSジャイロの中でも耐振動性能はトップクラスです。

RLG(リング レーザー ジャイロ)とFOG(光ファイバー ジャイロ)は、角速度を検出するために、一定の光路長を反対方向に移動する光の位相シフトを使用します。RLGとFOGは非常に正確ですが、非常に複雑であるため、比較的大きく製造コストがかかります。MEMS式のジャイロは半導体プロセスを応用しているため、非常に小型で大量に作製が可能です。そのため光を利用するジャイロと比較して安価に作製することが可能です。また、MEMS構造体が非常に小さく、レーザー等の大きな電力を必要とする素子はありませんので、MEMSジャイロは光を利用するジャイロに比べて1/10の消費電力で駆動します。

どのようなセンサにも対象物理量(真値)に対する、ゼロ点誤差が発生します。バイアスとは、対象物理量がゼロの時に発生する誤差のことを指します。

ドリフトとはセンサの出力が時間とともに変動することを指します。センサの電源ONの後、数秒から数分の時定数で発生するものから、数か月単位で発生するドリフトがあります。

物体の動きを検知するための装置ですので、動いている物体の動きを検知する用途としてご使用いただけます。また、ノースファインダー™はGNSS信号を受けられない環境においても、方位角を検出することができますので、地下・水中等でのGNSSの最適な代用として使用できます。

住友精密工業本社敷地内で、コリンズエアロスペースとの合弁会社であるシリコンセンシングシステムズでジャイロの製造を行っています。

応用製品

ジャイロでどのようにして角度を計測できるのですか?

ジャイロは角速度、つまり、単位時間当たりの角度を出力するので、角速度を時間積分することで角度を算出することができます。また、早い動きにも追従して、加速度センサを使用した傾斜計よりもリアルタイムに、角度を出力できます。当社のジャイロはバイアスずれが少なく、ドリフトも小さいため、正確な角度をお客様に提供できます。

地球の自転軸をジャイロで測定する事から求めます。真北と自転軸はほぼ同じです。

磁北は地磁気を磁気センサで測定する事から求めます。日本の中央部では概ね7度程、真北と差があります。

姿勢角とは地球の重力軸(Z軸)に垂直なX・Y軸を含む平面に対する物体の傾きを指します。

方位角とは、XY平面に垂直な地球の重力軸回りの角度のことを指します。電源ON後に装置が向いている初期方位角を0度とする相対方位角と、真北(北極点)の方向を0度とする絶対方位角があります。いずれの製品も相対方位角の測定は可能ですが、ノースファインダー™製品は絶対方位角を測定することが可能です。

IMUとはInertial Measurement Unitの略で、X・Y・Z3軸の角速度と加速度を出力する装置です。大半の製品はX・Y・Z軸の直交ずれや温度によるずれが補正されています。

VGとはVertical Gyroの略で、姿勢角と相対方位角を出力する装置です。

AHRSとはAttitude Heading Reference Systemの略で、姿勢角と絶対方位角を出力する装置です。

INSとはIneritial Navigation Systemの略で、AHRSの機能に加え、速度と移動距離を出力する装置です。INSには純慣性INSとGNSSアシストINSがあります。

RLG(リング レーザー ジャイロ)とFOG(光ファイバー ジャイロ)は、角速度を検出するために、一定の光路長を反対方向に移動する光の位相シフトを使用します。 RLGとFOGは非常に正確ですが、非常に複雑であるため、比較的大きく製造コストがかかります。MEMS式ジャイロは半導体プロセスを応用しているため、非常に小さく大量生産が可能です。そのため光を利用するジャイロと比較して安価に作製することが可能です。また、MEMS構造体が非常に小さく、レーザー等の大きな電力を必要とする素子はありませんので、MEMSジャイロは光を利用するジャイロに比べて1/10の消費電力で駆動します。

製品の出力フォーマットに応じて、シリアル通信ボード等をご準備していただければ接続可能です。不明な点はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

製品によってはご用意しております。

GNSSとジャイロを構成する基板を分ければ、これらを同一筐体に収めることは可能です。

1チップでIMU機能のある製品であってもチップ内にはX・Y・Z軸の素子がそれぞれ独立に配置されており、特にZ軸の素子は比較的精度が劣ります。当社のジャイロはどのような姿勢においても高精度であるという特徴を持たせるため、X・Y・Z軸ともに同じ構造の独立したジャイロ配置してIMUを構成しています。そのため1チップのIMUよりもサイズは大きいですが、高精度が特徴です。

使用用途によって必要な場合もあります。詳しくはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

当社製品は基本的に防水構造ではございませんので、お客様にて必要な防水処置を施してください。

北極、南極付近では誤差が大きくなり使用できません。

海外でも使用可能です。

MEMS式ジャイロにはウォームアップドリフトと呼ばれる初期出力変動があります。製品ごとにウォームアップ後の安定状態を示す出力信号がありますので、そちらを目安にご使用してください。

角速度、加速度、姿勢角、方位角等以外にも様々な情報を出力しています。詳しくは製品データシートをご確認ください。

弊社独自の校正にはISO書類は発行されません。

使用用途によって様々です。詳しくはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

それぞれの製品のデータシートをご確認ください。

地球の自転軸をジャイロで測定することができないので静止状態で制定をお願いします。

当社のジャイロはシリコンのリング型共振子を楕円になるように共振振動させ、そこに発生するコリオリ力を元に角速度を得ています。一般的なMEMSジャイロは小型かつ安価であるメリットを持ちますが、外部から衝撃等の振動が発生すると共振振動が外部の振動によって乱されて誤った出力をすることがあります。一方で、リング形状の場合はリングの振動が外部の振動によって乱される量が非常に小さいため、振動や衝撃に対して非常に優れています。また、ジャイロを利用した応用製品は、ジャイロの特性を活かすため、上記で説明した特徴の他に、当社独自のアルゴリズムによってMEMSジャイロであっても地球の自転角速度を計測して真北を検出することが特徴です。MEMS式を活かした特性としては、他のジャイロコンパスと比較して消費電力が1/10という特性があり、特にバッテリーで駆動させる場合には大きなメリットとなります。

GNSSによる測位は、GNSS衛星からの信号を受けて初めて測位できますが、GNSS単独の測位では、高層ビル街など遮蔽物の多い場所や、地下やトンネルの中では衛星からの信号が途切れるため、測位が不可能になります。
ジャイロや加速度センサなど、各種センサからの情報と合わせて演算処理することにより、GNSS単独では測位を続けることが難しい環境下でも、高い精度で測位できます。

可能です。ただしそれぞれの無線規格で規定する通信距離が最大値で、あとは実際に使用するシチュエーションにより距離は変ってきます。

信号の伝送ならばフォトカプラを使用して光に変換する方法があります。ただしフォトカプラでは送電はできません。
フォトカプラを用いるメリットの一つは、GNDレベルが共通となっていなくても良いので、センサヘッド側とモニタ側の電源が別系統でも動作するところです。しかしフォトカプラには追随可能な周波数限界がありますので、高速デジタル信号を伝送するときには注意が必要です。方位角・姿勢角・角速度・加速度・位置の転送では問題は起きないと思います。

現在開発中でまだ採用はされていませんが、型式認証も取得する方向で開発を進めています。

貸出期間について調整する必要がありますが、サンプルの貸出は可能です。

その他

製品のデモ機をレンタルすることはできますか?

ご要望に応じてレンタルは可能です。

海外でも購入できます。

当社で修理可能と判断した場合は修理いたします。

データシートをご確認の上、お客様でご判断ください。

ワッセナーアレンジメントの航法装置およびジャイロには該当しない輸出規制非該当品ですが、お客様による適切な輸出管理は必要です。また、ITARフリーの製品になります。

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