圧電MEMS
PiezoMEMS
当社の圧電MEMSは、高品質なPZT成膜技術と圧電薄膜形成・加工プロセスを基盤としています。
グループ会社にて量産実績を有するPZT膜(チタン酸ジルコン酸鉛薄膜)は、優れた性能指数(FOM)と高い信頼性を両立し、
MEMSトランスデューサとして求められる安定した電気・機械変換性能を実現しております。
また、MEMSファンドリーサービスの一環として、2020年に圧電MEMS向け8インチ(200mm)ラインを拡張し、
研究開発用途から量産フェーズまで段階的に規模を拡大できる体制を整えております。
圧電薄膜形成からMEMSデバイス加工まで、一貫したプロセスでの対応が可能です。
用途に応じた特性を持つ、複数のPZT圧電膜をラインナップしております。
当社グループで量産実績のあるPZT膜をベースに、PZT成膜条件や膜構造を最適化することで、さまざまな圧電MEMS用途に対応可能です。
成膜からデバイス加工まで、MEMSトランスデューサに求められる性能要件に応じたプロセス設計や開発提案にも柔軟に対応いたします。
高い圧電定数 d31を有するPZT圧電薄膜は、大きな駆動変位を高効率に発生させるMEMSアクチュエータ用途に適しています。
比低い誘電率εrを特徴とするPZT膜は、ノイズを抑えつつ高感度検出が求められるMEMSセンサー用途に適しています。
低εrと高d31を併せ持つバランス型PZT圧電薄膜は、センサー・アクチュエータ両方の機能が求められるMEMSトランスデューサ用途に適した特性を備えています。
MEMS アクチュエータ用途
高い圧電指数d31(PZT-O※))
MEMS センサ用途
低い比誘電率εr(PZT-A※))
MEMS トランスデューサ用途
低εrと高d31を併せ持つバランス型(PZT-B※))
※)PZT-O は Poly 膜、PZT-A と PZT-B は共に Epi 膜ですが、A と B では組成比が異なっています。
| PZT-O | PZT-A・PZT-B | |
| 圧電定数d31(pm/V) | 210 ~ 240 | 150 ~ 200 |
|---|---|---|
| 比誘電率εr | ~ 900 | 260 ~ 500 |
| 膜厚(μm) | 1 ~ 5 | 2 ( 標準 ) |
| その他 | 低応力 +30MPa | 高 FOM*) > 50GPa |
高い圧電定数を示す多結晶PZT膜は、圧電MEMSアクチュエータを中心に、これまで多様な用途で採用されてきました。
信頼性が求められる圧電MEMSデバイスにおいて、安定した性能を提供いたします。
従来の実績をもとに、新たに開発したPZTエピタキシャル膜は、圧電定数の低下を抑えながら、比誘電率を大幅に低減しています。
これにより、高感度、低ノイズ、高FOMが求められるMEMSトランスデューサおよびセンサ用途に最適な圧電薄膜となっています。
MEMS デバイス加工にて量産実績のある住友精密工業(株)グループのSPPテクノロジーズ製Predeusを用いて、垂直性、側壁粗さ、CDロスを最適化しながら、
世界最高レベルの高選択比・高エッチレートを実現し、難易度の高い加工を提供致します。
KNN圧電薄膜とは
KNN圧電薄膜は、次世代の鉛フリーMEMSデバイスを実現する、環境配慮型の鉛非圧電材料です。
RoHS指令などの環境規制強化やESG経営への関心が高まる中、従来のPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代わるリードフリーMEMSへのニーズがございます。
非鉛材料ならではの環境負荷低減と、デバイスの高性能化を両立。用途に応じてPZT膜と使い分けることで、
次世代MEMSトランスデューサの多様な開発ニーズに対応します。
KNN膜加工断面

上部電極カバレッジ向上のためのテーバ加工
鉛フリー圧電薄膜の中でも、KNNはMEMSデバイスへの実用化において特に有望な材料として注目されています。
鉛を含まないため、環境規制への適合はもちろん、医療やバイオ分野など鉛の使用が抑制される用途に対応可能です。
成膜・加工には高度なプロセス制御が求められますが、環境対応型MEMSトランスデューサや新たな圧電MEMSデバイスへの応用が期待されています。