汎用性を突き詰め、
新しい活路を切り開く
GCAH-21

Solution

Northfinder™モジュールを搭載し真北方位・姿勢角検出ジャイロ装置(AHRS)として汎用化。これまで以上に幅広い分野で活用を可能にしたデバイスがNorthfinder™B/GCAH-21。洋上風力発電をはじめとした多様なフィールドで導入され、新たな可能性を切り開く。

背景には「汎用型MEMS式ジャイロセンサ」への需要の高まり

GPSが利用できない状況下でも、正確に真北を検知するジャイロコンパス。資源掘削現場では、方位を把握するために必須のシステムです。弊社が新開発したMEMS式ジャイロセンサとアルゴリズムで実現したNorthfinder™A/GCAH-12Cは安価でありながら優れた精度を実現したことが評価されています。しかし、Northfinder™Aは掘削に特化した製品。その形状ゆえ、性能は高いものの用途が限られているのが難点でした。「幅広い分野で活用できる製品が欲しい」。汎用的な形状のジャイロコンパスを求めるお客様の声をきっかけに開発がスタートしました。そして、Northfinder™Aの機能と精度の高さはそのままに、さまざまな現場・製品で利用できる装置へと進化したのがNorthfinder™Bです。Northfinder™Aを運用する中でソフトウェアや、センサ部分の改良はNorthfinder ™Bにも反映されるため、検出精度や動作安定性が日々向上しています。また、PCと接続するインターフェースや、ユーザーがNorthfinder™Bを活用するためのソフトウェア開発環境も提供。検出データの取得や、それぞれの現場に最適なアルゴリズムの開発をお客様自身で可能です。

特徴を活かし洋上設備のコスト削減に貢献

本製品の高精度かつ低コストという特長を活かし、洋上風力発電に活用できないかという依頼が届きました。クライアントではこれまで汎用のジャイロセンサを使用していたものの、揺れの検知精度や耐久性に課題がありました。洋上風力発電は、波の影響で常に不安定な海上で発電を行うため「揺れの検知」が非常に重要です。想定内の揺れとそれ以外の揺れを分けて検知することができれば、設備の異常を素早く察知し、風車の姿勢制御をより緻密に行うことができます。また、洋上設備は一度設置するとメンテナンスが困難なため、耐久性の高いNorthfinder™Bはまさにうってつけの製品でした。

さらなる改良を加え、
新たなコラボレーションを生むシステムに

Northfinder™BはGPSが利用できない環境でその真価を発揮します。電波の届かない水中、山間部、トンネル、閉鎖された建屋などでの方位情報の取得や姿勢制御、GPS以外の方位基準装置の設置が義務付けられている航空機といった分野での活用が期待されます。また、標準機能にない機能実装も想定し余裕のある筐体設計を行っています。例えばGPSレシーバー・バッテリー・無線モジュールなどを搭載し機能拡張も構想されています。お客様のニーズの実現を目指します。